2010年06月16日

ついに、この日の北新地超一流高級クラブ巡拝ツアーのファイナルを飾る、クラブ二ノ丸さんも間近です。が、しつは、まだまだ終わらないですけどね。合掌

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北新地物語

 いや、云うまでもないことながら、根っからの着物美人好きである山猿にとって、あし田の女将さんやクラブ吉川の千春ママさんはじめ、あこがれの北新地で出会った着物美人、むろん、いま眼前にて頬笑む勝利の女神すなわちユニバースの麗羅ママさんの目の眩むほどの目映さは、現代有名女優さん方々に勝るとも劣らぬ素晴らしさなのである。が、そこへ突如として来臨したる観音さんが、燦然とて放つ後光の凄みとは、これ、どうしたことであったのか。

 まあ、お前様ぁ、ほんに花や蝶みたいな綺麗どころに囲まれて、すっかり有頂天の夢見心地みたいで、けっこうですこと・・。

 ありゃりゃあっ、お寧々っ、いやっ、なんのことはないでようっ、わしゃ、おみゃあ様こそを待っとんたんだぎゃあっ。まあはあ、よう来たあっ、よう来てくりゃあしたのうっ、お寧ぇぇっ。

「会長さん、今晩はぁ、菅先生も、お久しぶりですうぅぅ」
「おお、雅華ちゃん、あいかわらず元気そうやなあ。先生、どないです、この子、覚えてはりますか」
「えっ、そのっ、マサカさんっ?!そうそう、雅華さんでしょ?!いやあっ、まさかっ、忘れるはずがありませんよっ、いやっ、お久しぶりですうっ、なんとまあっ、あいかわらずですねえっ」

 お前様ぁ、まさかっ、北新地を代表する別嬪さんたちに次々と心を奪われて、とうとう骨抜きになってまったんきゃあなもっ!!

 えっ?!いやっ、お寧ぇ、そぎゃあに怒るもんではにゃあでよう、ほれ、今宵はめでたい醍醐の花見だで・・、のう、ほれぇ、お寧々様よう、まあ、とにもかくにも一杯やってちょうでぁやぁ。

「先生、ホンマに分かってはりますか?次いくクラブ二ノ丸の、雅華ちゃんでっせ、しかも、先生とは冗談抜きで摩訶不思議な御縁なんでっせ、なあ、雅華ちゃん」
「はい、初めてお会いしてから、もう一年半ぶりくらいですぅ、あの日は、ホンマに寒かったわぁ」
「はいっ、はいっ、いやあ、あれから、もう一年半とは、こりゃ、オッチャンも年とるはずですわなあ・・、ホンマ、懐かしなあ」

(えーと、一年半前っちゅうたらぁ、去年、いや、おととしの冬のぉ・・、ちょうど12月頃やんなあ。その頃のワイはというとぉ、えーと、もちろん北新地に来たワケやないしぃ・・、いったいぜんたい、どこで、どないしてたっけぇ。それより何より、こない可愛らしい子ぉと会うて、忘れるワイやないでぇ・・、いや、待て、待てぇ、その時は着物やなしにドレスとか着てはったんかぁ?せやったら、とーぜん、髪型とかも違うワケでぇ・・。あはぁぁん、こりゃ、また会長がワイをからかう手ぇやろ、前もって、この子と打ち合わせしとんねん。うんっ、せやっ、間違いないわいっ。)

「先生、ホンマに覚えてくれてませんのん?ウチ、ほんと、がっかりやわぁ」
「はは、まさかぁ・・」
 シンからガッカリしたように云う雅華さんの、たった一言で、つい先ほどの確信も、粉微塵に吹っ飛んでしまう山猿なのである。

 お前様ぁ、なんぼ何でもウチを忘れてしまうほど浮かれてたやなんて、それこそ堪忍袋の緒ぉ、ぶち切ってしまいましょかあっ!!

「へえ、雅華ちゃん、ホンマに先生とは、お初ちゃうのんやねぇ」
「はい、麗羅ママさん、じつは、ウチね、一年半ほど前に」
「まあ、まあ、ええやないか、もうちょっと云わんとこ。きっと、先生も思い出さはるて、ねえ、先生・・、まさか、あないな有り難い御縁で結ばれた雅華ちゃんを忘れるワケおまへんわなあ」
「えーっ、結ばれたぁ?!結ばれたて、先生・・、雅華ちゃん」
 さもビックリしたように目をみはる麗羅ママさんは、まこと勝利の女神そのものであったし、にわかに沸き立つ亜弥さんや雪絵さんの勢いには、もう引きつった苦笑いしかできない山猿なのである。

(ちょっと待っとくれやっしゃっ、会長はんっ、云うにことかいて結ばれたて・・、一年半前の12月やろ、その時にワイは故郷におったはずで、そこで、こないな可愛らしい子ぉと結ばれたっちゅうことはやなあ・・、えーと、せやから、その、つまりぃ・・。)

「ほら、先生、乾杯したら思い出すかも?!ですよぉ」
「えっ?あっ、そうっ、そうですねえ・・、ほな、カンパァイ」

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posted by 歴史小説家 菅靖匡 at 14:52 | Comment(7) | 実録 華も実もある北新地物語