2009年06月09日

京都弁の古いのって・・、すき。

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花咲く日のこと4

「花というのんは、そっと咲いとる、ただそんだけでええのんえ。人が見てよが見てなかろうが、綺麗やと愛でられようが、ブサイクやなあ・・て笑われようが、そんなんどうでもよろし。あんたらが、自分の気に入ったとこで思いどおりの花を咲かせる、そんだけでええのんえ。花を咲かせるちゅうことは、それだけで大変なことや。けどな、花咲く日を夢見て、しっかりと自分を信じて、ただ咲いて風に揺れるだけっちゅう、その清らかな心を忘れなんだら、必ず花は咲きます。そんなあんたらの可憐な姿に、いつの日にか人々も教えられ、また学んで、他を思いやる慈愛の心に目覚めるやろ。あんたらは、ただ黙って花を咲かして、また散って、実を結んで、ゆっくりと子孫を増やしながら生命ちゅう尊い糸をつむいでゆきなはれ。ええな、ただ黙って、そっと咲く、それこそが美しいのどっせ」
「分かりましたわ」
「念ずれば花ひらく、ちゅうことでんな」
「きっと咲かしてみせます」

 こうして観音様は、手のひらにのせた花の種達を、ふっと地上に吹き飛ばしはりました。
 お種はん達は、それぞれ思い思いの場所めがけて飛ばはって、そこで根を張って芽を出しました。ある種は道ばたに、ある種は野原に、ある種は高い山の上に、ある種は水に浮いて、やがて、色も、形も、大きさも、さまざまの花を咲かせたのどす。
 そして、ある花は蜜蜂や蝶などに頼んで、ある花は風にのって、ある花は鳥や獣に食べてもろうて、それぞれの新たな種の子供達を育てては蒔き散らして、殺風景やった地上は、ちょっとずつ癒されていったのどす。

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posted by 歴史小説家 菅靖匡 at 17:03 | Comment(0) | 仏教童話 当ブログ用
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